
見えない構造を測るX線計測装置 リガクの技術力
編集部2026/9/16 12:01:09
物質にX線を当て、返ってくる微弱な信号を読み解くことで、目に見えない原子や分子レベルの構造を明らかにする「X線分析計測装置」。この装置を手がける国内メーカー、リガクの技術力とモノづくりの姿勢が、テレビ東京の番組で取り上げられました。X線は医療の場面だけでなく、産業の製造現場でも幅広く使われており、その精度は製品の品質を左右する要素になっています。
応用先の一つが半導体です。データを記録する半導体では、100分の1ミリという薄さの中に300層もの金属が積み重ねられています。設計した通りの金属量で正確に造られているかを確かめるため、X線を使ったウエハーの分析が行われているといいます。目で見て確認することが難しい領域だからこそ、検査の役割は大きくなります。
X線を物質に照射すると、透過する、散乱する、そして新たなX線が発生する(蛍光X線)という三つの現象が同時に起きます。番組では、散乱したX線を解析すれば原子の並び方や構造の違いが分かり、発生したX線を解析すればどの元素で構成されているかが判明すると説明されています。一つの照射から複数の情報を引き出せる点が、この計測手法の特徴といえます。
こうした装置では、構成部品のわずかな誤差も許されません。1000分の1ミリ単位の加工精度が求められ、部品の切削や角度の調整は熟練した技術者の手作業によって厳密に突き詰められています。ミクロの世界を正確に捉える精度は、機械任せではなく、人の手による細かな追い込みに支えられている面があるようです。
リガクは1951年の設立以来、日本の高度経済成長を技術面から支えてきました。現在はノーベル化学賞を受賞した北川進特別教授の研究をはじめ、最先端の科学技術の分野でも欠かせない存在になっています。半導体の微細化が進み、材料や構造の評価への要求が高まるほど、こうした計測装置の重要性は増していくとみられます。目に見えない世界を測る技術が、産業と研究の両方を下支えしている点は、投資や製造の現場を考える上でも押さえておきたいところです。
引用元: テレ東BIZ(YouTube)
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