
減る書店の逆転策、オールナイト
編集部2026/9/27 0:15:12
町の書店が急速に減っている――そんな現実が、改めて注目されています。2003年に2万店以上あった書店は、2025年度末には9993店まで減り、1万店を割り込む見通しです。さらに、全国の約28%の自治体では書店が一つもない状況だとされ、活字離れやデジタル化、出版不況の影響が積み重なっています。売り場を地域に持つ書店にとって、いま求められているのは「本を置くこと」以上の役割です。
こうした流れの中、大手の丸善ジュンク堂書店が生き残りに向けた打ち手を強めています。売り場の改革、IP(知的財産)を使った取り組み、そして海外も含めた販路の模索など、複数の方向から“次の柱”を探している様子が描かれます。本が売れにくい時代に、書店はどのように価値を作れるのかが焦点です。
その象徴の一つとして紹介されるのが、書店で一晩を過ごすオールナイトイベントです。沖縄のジュンク堂那覇店では、ジュンク堂創業50周年記念の一環として企画されたとされています。書店の中で時間を過ごす体験そのものを“商品”のように設計し、来店動機をつくる試みとも言えます。ネットで代替されにくいのは、購入前後の体験が積み重なる場になるかどうかです。
また、イベントだけでなく、売り場の意思決定を「経験」から「データ」へ寄せる動きも挙げられます。書籍にRFIDタグを付け、どの棚からどれだけ動きがあるのかを把握することで、陳列や棚の作り方を見直す狙いです。たとえば、同じ作品でも置き方によって売れ方が変わるのかを検証し、客観的な手がかりで改善につなげる姿勢が紹介されています。
さらに、IPを軸にした展開も重要な論点です。国内市場の縮小を見据え、パリで日本の漫画キャラクターグッズを求める人々の熱気を肌で感じたといったエピソードも取り上げられています。漫画やアニメは国境を越えて関心を集めやすく、グッズ販売などで“ファンの動線”を作れる可能性があります。国内でも、昭和の名作漫画を掘り起こし、書店オリジナルのキャラクターグッズを制作・販売する試みがあるとされています。
ここで注目したいのは、書店が「本屋」だけで勝負しているとは限らない点です。イベントで滞在価値を高め、データで売り場を改善し、IPで来店のきっかけを増やす。つまり書店が提供するのは、単なる販売スペースではなく、発見や体験、そして興味を深める場になっているかどうかです。厳しい環境の中でも、購買の前後に“理由”をつくろうとしていることが読み取れます。
他方で、業界全体の競争も激しくなっています。ネット書店や電子書籍の普及で書店数は減り続ける中、メガ書店は店舗をリニューアルし、コンセプトを掲げて世界観のある売り場を打ち出す例もあります。こうした動きは、単に大きい店舗であることよりも、「来る価値」を更新し続けることが生き残りの条件になっていることを示しているともいえます。
編集部としては、この話題を“書店の終わり”ではなく、“書店が変わる転換点”として捉えるのが重要だと考えています。本が売れない時代でも、店の役割を買い物以上に広げられるかが問われています。オールナイトのような挑戦がどこまで継続的な集客や満足につながるのか、今後の検証も含めて注視したいところです。
編集部メモ
書店の生き残りは、棚替えや販促だけではなく、「人が集まる理由」を体験として設計できるかにかかっています。RFIDのように売り場をデータで見直す姿勢は、感覚に頼りにくい分、改善の再現性を高める可能性があります。読者の方も、単に本を探す場所としてではなく、イベントや企画を通じた“発見の場”として近くの書店を覗いてみると、どんな工夫が広がっているか実感しやすいはずです。
引用元: テレ東BIZ(YouTube)
この記事はAIが要約・編集しています。



